新橋の歯医者ならナンバデンタルオフィス / 噛むことと脳の関係
2022/01/21
歯を失って噛む機能が失われてくると(咀嚼不全)老化促進マウスの実験では、記憶や空間認識を司る海馬の神経細胞の数が減って、迷路を抜ける時間がかかるようになることが分かっています。
高齢期に咀嚼不全になると、空間認識機能が低下することが分かってきました。
マウスではなく人の場合ではどうなのかという研究もされています。
20代の若年者から70代の高齢者にガムを噛んだ時と噛んでいないときの脳の活性を比較した実験では、ガムを噛んだ後の方が海馬の活性が高くなることが分かりました。
特に高齢者の方が噛んだ効果が大きく、認知機能のかかわる部分での活性の増加量は若者の4倍も高くなることが分かりました。
この効果は無意識で噛んでいるときより、意識してしっかり噛んでいるときの方が大きいことも分かってきました。
意識してしっかり噛むことによって、脳に大きな刺激が加わることが分かってきました。
「よく噛む人はボケにくい」と昔から言われてきたことが少しずつ解明されてきています。
そのためにはまずは予防で歯を悪くしないことが大切です。
もし悪くなってしまったら、歯を失わないように質の高い治療を行って、できるだけ長く歯を残すことが大切だと考えます。