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唾液中の歯周病原菌が腸内細菌叢の乱れに影響

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唾液中の歯周病原菌が腸内細菌叢の乱れに影響

唾液中の歯周病原菌が腸内細菌叢の乱れに影響

2022/08/03

腸内細菌叢を乱す原因は他にも色々ありますが、研究ではその中の一つとして、歯周病原細菌を含んだ唾液を常時飲み込むことで、腸内細菌叢のバランスを崩していると考えているわけです。

「飲み込んだ細菌は胃酸や胆汁酸で死ぬから小腸や大腸までは届かない」という話も聞きますが、そうではありません。

これも人工胃酸を作り実験しました。人の胃酸は空腹時でPH1~2ぐらいですが、食後すぐはPH4~5ぐらいになります。

実験では様々なPH値の人工胃酸を作り、人工バイオフィルムの状態で培養したPg菌を使用しました。

結果、PH3で2時間後でも70%は生きていました。実際、2019年には健康な人の腸内でかなりの比率で口腔内細菌が検出されたとの報告も出されました。

腸内細菌叢が良好なバランスの時は、腸内のバリア機構が細菌などを体内に入らないように守っています。しかし、そのバランスが崩れると、バリア機構が低下し、様々な疾患に繋がっていくわけです。

実際、歯周病原菌を飲ませたマウスは腸のバリア機能が低下し、リポポリサッカライド(LPS)に代表される内毒素が血中に増えることが判りました。

それに伴って、肝臓や血管で炎症性の変化が起こることも確認されています。

また、歯周病を「歯肉の炎症」という観点から見ると、歯周病患者は全身の炎症マーカーである高感度CRPの数値が高い。

つまり歯肉という局所の炎症だけでなく、全身の炎症状態にも影響を与えていることがわかります。

歯周病は持続的に局所の炎症が存在している状態です。影響は軽微かもしれませんが、持続的に全身に影響を与え続けることとなります。

この「持続的」が問題となるでしょう。

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