夏…酸蝕症にご注意です!〜対策法も教えます〜
2021/06/24
目次
・この夏、気にかけてほしいこと
・酸蝕症って?
・脱灰?再石灰化?
・対策法をお伝えします
酸蝕症って?
蝕症とは、飲み物に含まれる酸が歯を溶かすこといいます。
歯の表面は、エナメル質で覆われており、人体で最も硬い組織ですが、非常にデリケートです。
炭酸飲料や清涼飲料に含まれる酸が、エナメル質を溶かしてしまいます。
エナメル質の下には、軟らかい象牙質があります。
象牙質が剥き出しになった状態で食べ物を食べると、歯がどんどんすり減り、知覚過敏や虫歯の進行を加速させます。
補綴物(銀歯など)が取れやすくなることもあります。
見た目としては、歯が透き通ってきたり(健康なエナメル質は半透明です)、丸みを帯びてきます。
一度溶けてしまったエナメル質は元に戻らないのかというと、そうではありません!
脱灰の段階なら、再石灰化されることがあります。
(残念ながら虫歯になってしまった場合は、歯科医院で治療を受けてくださいね)
対策法をお伝えします
上の写真は、飲み物のpHを表しています。
pHの数値が低いほど、酸性度は高くなります。
みなさんの好きな飲み物はありましたか?
ちなみに、お酢のpHの数値は3〜2です。
それでは、対策法を5つ紹介したいと思います。
①直後に歯を磨かない
酸により、歯が柔らかくなっているためです。
歯磨きをする場合は、30分程経ってから。又は、水でお口をゆすいでからにしましょう!
再石灰化を促す歯磨き粉(薬用ハイドロキシアパタイト配合)を使って歯磨きをするのも◎です。
②唾液の緩衝能(唾液を正常なpHに保とうとする働き)を増強する
牛乳やチーズなど、脱灰を阻害するカルシウムやリンを含む食べ物と、酸性を含む食べ物を同時に食べること。
酸性食品→牛乳やチーズなどを順番に食べることでも、緩衝能を増強することができます。
無糖のガムや飴を食べて、唾液を出すのも良いです◎
~再石灰化を助ける食べ物~
牛乳・チーズなどの乳製品・納豆などの大豆製品・小魚・ひじき・卵・お米・豚肉・牛肉… など
ビタミンDやビタミンA、ビタミンCを多く含む食べ物も良いので、バランスの良い食事を心掛けてください。
これらを食べたとしても、虫歯にならないことにはなりません。きちんと歯磨きをしてくださいね。
NHK for Schoolに、身近な物のpHの数値を計る動画がありました。
是非、ご覧になってみてください。
③就寝前に食べる、飲むを控える
就寝中は唾液の量が少なくなるので、再石灰化が行われません。
少なくとも30分前には食べ終えて、歯磨きをするようにしてください。
④口に入れる頻度を少なくする
お酒などを少量ずつ飲んだり、長い時間お口に含んだりしないようにしましょう。
(お酒好きには辛いかもしれませんね)
⑤サプリメントに切り替える
身体の健康の為に、飲食しているものがあるのであれば、サプリメントに切り替えるのも1つの手です。
酸性の食品や飲み物を口に入れる習慣があっても、対策をすれば習慣を変える必要はありません。
大好きなフルーツなどを食べることをやめて辛い思いをしてしまうのは、たとえ歯が健康になっても嬉しくありませんよね。
対策をすれば、歯を守りつつ、楽しい食事時間を過ごすことができます。
今からでも遅くありませんので、是非実践してくださいね☆